SSブログ

汗と涙の感動の第58回日本母親大会

[晴れ] 汗と涙の感動の二日間」  第58回日本母親大会[バス]

8月25日、26日の二日間にわたり新潟市(会場は朱鷺メッセ)で開催された第58回日本母親大会に行ってきました。
 初日の25日は文科会、二日目の26日は全体会が行われました。
 分科会は子ども・教育の問題、暮らし・権利の問題、女性の地位向上・男女平等、平和と民主主義の問題など34のテーマに基づく課題についての問題提起と話し合いが行われました。

 「原発と放射能汚染から子どもを守ろう」という分科会はわが松本市の菅谷昭市長が助言者を務められました。
 この分科会は500人を超える参加者があり、テーマへの関心も強かったとは思いますが、菅谷市長の人気の高さに改めて驚かされました。私も参加したかったのですが、他の分科会に参加する必要があったため断念。しかし遠路おいでいただき、母親大会にご協力いただいた市長に一言お礼をと分科会場に出向き市長にご挨拶をさせていただきました。

 私は「障害者の暮らし,しごと,生きがいを語ろう」という分科会に参加しました。当初予定した二倍の方が参加、椅子が足りなくて床に直接段ボールを敷いて座られている方も沢山おられました。

 参加された方たちは障害者ご本人をはじめ、障害をお持ちの方がおられるご家族、特別支援学校の教師、授産施設の職員さん等、障害者の支援にかかわる方たちが多く、問題提起も切実で具体的なものでした。
 私がこの分科会に参加したのは、今関わっている生活と健康守る会や貧困ネットの活動に活かしたいと思ったからです。
 私が現在生活相談を受ける人たちの中には障害を持たれる方たちも少なからずおられます。
 健常者でさえ大変な生活、就職状況下で、障害のある人たちtがいかに大変かは語るまでもないことです。
 私自身、相談を受けながらジレンマに陥ることもしばしば、何とか展望を見出したいと思っての参加でした。

 お母さんをはじめご家族の皆さんからは、今は家族で何とか支えているが、自分たち亡き後のことを考えると本当に不安になるということが共通して出され、障害者の社会的な支援体制の不十分さが明らかにされると共に一日も早い不安解消の為の対策を求めていく必要性が参加者の共通認識となりました。
 
 又医療ソーシャルワーカーの方からは厚労省の方針ということなのか最近障害認定が厳しくなり、心臓疾患にかかわる人たちが100人規模で申請却下されたケースの紹介と不服申請の活用についての提言がありました。

 又特別支援教育や授産施設にかかわる先生たちからは、支援学校の中でも一般企業で働くことのできると判定した優等生と福祉授産所にしか通えない重度の生徒を差別化した教育が強化されてきているという現状が報告され、障害児教育の中にも成果主義が持ち込まれ、人間としての成長をはぐくむ教育がないがしろにされていることに心からの怒りを覚えました。

 そんな中でも障害者福祉施設(精神障害)への地域の人たちの偏見を克服し、施設建設を実現させたり、地域の皆さんと力を合わせて施設の運営の為に頑張っている心強い希望ある報告もされました。

 私がとりわけ感動したのは福島県議の阿部裕美子さんの発言でした。
 阿部さんは東日本大震災の為に遅れて実施された福島県議選で、伊達区から立候補し当選された日本共産党の県議です。

 私は数日間、阿部選挙事務所に入りお手伝いさせていただいたこともあり、当選をわがことのようにうれしく思っておりましたが、この会場での再会は本当にうれしいものでした。
 選挙時に阿部候補を慕う人々を通し、阿部さんの人間としての素晴らしさは理解していたつもりですが、分科会での阿部県議の発言で改めて弱い立場の人々の為に頑張る県議の姿勢に感動しました。

 阿部県議は家族に障害者がおられるということですが、、家族の為の支援だけではなく、お母さんとご一緒に障害者の為の作業所をご自分の家を提供して作られ、地域に支える会を設立、地域とのコミュニケーションを図りながら支援に関わる若者たちの育成にも力を注いでいるとのことでした。

 又、北欧と日本の福祉のあまりにもかけ離れた差についても怒りを込めて話されました。
 スエーデンでは障害者には学習時間も健常者以上に保障されており、義務教育も高等教育も一年多い就学年数であること、作業所も公的保障が徹底されており、たとえ作業が出来なくても作業所に通うこと自体を労働として評価されるなどあたたかい措置がされていること、それに引き換え自己負担を導入し障害者を苦しめている日本の政治がいかに冷たいものであるかを告発し、この冷たい政治を変えようとうったえられました。
 実践に基づいた阿部県議の発言は参加者の心に深くしみわたる説得力ある発言でした。。

 分科会では助言者として社会福祉法人横越野菊の理事長の市川勝志郎さんが「新法ー障害者総合支援法の制定でどう変わる」というテーマで問題提起をされました。 
 民主党政権は障害を自己責任とする考え方に基づき応益負担を導入した障害者自立支援法の廃止を打ち出し、障害者の尊厳を傷つけたことに心からの反省するとして2013年8月までに同法の廃止を明言しました。
 その後新しい障害者制度の確立の為の障害者も参加した部会も設置され、真摯な討議を通して提言が取りまとめられました。、
 
 提言では障害者権利条約と障害者自立支援法違憲訴訟原告らとの間で結ばれた基本合意文書をベースとして憲法に基づく基本的人権の行使を支援することを確認し、利用料負担における応益負担の廃止、報酬制度の月額払いなどが示されています。
 しかし、厚労省から示された新法、障害者総合支援法はこの提言とは程遠い自立支援法の部分修正でしかありませんでした。
 新法作りに費やしてきた多大な時間と労力を無にしただけではなく、全国の障害のある人々、家族、関係者の期待を裏切る背信行為そのものです。
 
 厚労省と民主党は自立支援法の名称、目的、基本理念の文言上の変更をもって廃止といっているが、自立支援法の基調となっている障害を自己責任とする考え方や成果主義、市場原理に基づく仕組みによって利用を抑制したり、障害のある人との事業者の利害を対立させるようなあり方を改め、障害のある人を保護の対象から権利の主体へと大きく転換してこそ真の廃止というものです。
 地域生活の権利が明記されていないばかりか、可能な限りという文言を盛り込むなど自立支援法からも後退している内容も含まれています。 
 可能な限りということは自治体の不熱心さに対する免責条項になりうる重大な欠陥です。
 又、家族収入を含めて応益負担を課す仕組みは厳然として残されてもいます。
 市川助言者はこの総合支援法の欠陥を引き続き質し、提言と基本合意を具体的に反映させていく運動を推進していこうと訴えられました。
 
 私も説明をお聞きし、障害者自立支援法を押し付けた自民、公明への怒りはもとより、二重にも三重にも公約を破り、国民を裏切った民主党政権に真底怒りを覚えました。。
 
 二日目の全体会は勇壮な万代太鼓と民謡と踊りでオープニング、ジャーナリストの斎藤貴男さんの格差と貧困のない社会をー3.11以後・・私達はどう生きるのかというテーマでの記念講演 、文化行事として歌手、バンドゥーラ奏者のナターシャ/ぐジーさんの公演、そして東日本大震災の被災地を始め各地での運動の報告がメドレーで行われました。
 
 斎藤さんはジャーナリストの目を通して、日本の政治、経済の破たんとその病根がアメリカや財界にあることをリアルにわかりやすく語ってくれました。
 
 又各地の運動のリレートークは子供を守るお母ちゃんたちのたたかい、とりわけ福島の母子の登場と訴えは心に沁みました。一人ひとりの声は小さくても沢山の声を合わせれば大きな力になるつ実感している。福島を元に戻すためにみなさんと一緒に頑張りたいと訴えました。又わが松本市をはじめ長野県もルートとされているオスプレイ配備反対の訴えをされた沖縄からの参加者からはもう安保条約を廃棄するしかない全国の声としてとどろかせましょうと力強く訴えがされました。
 原発ゼロへ、オスプレイ反対、TPP許すなの訴えに会場いっぱいの参加者の思いは一つになり、熱気あふれる全体会となりました。
 
 会場の熱気に劣らずそれ以上に新潟は暑かったですが、全国のお母ちゃんたちのパワーをもらい元気よく帰路につきました。
CIMG1370.jpgCIMG1341.jpg

nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。